小泉八雲の小説に出てくる幽霊瀧のある「瀧山神社」を参拝しました。
本日は、鳥取県日野郡日野町中菅574にあります瀧山神社(たきさんじんじゃ)をご紹介させていただきます。
瀧山神社は、滝山公園を目指して来られると、その一角にあります。小泉八雲の小説「骨董」の中で幽霊滝として登場する高さ50mの龍王滝があることでも有名ですが、けっしておどろおどろしいところではありません。
滝山公園の駐車場から500m程歩く長い参道があります。その参道は、緩やかな上り坂で、ゆっくり歩きながら自然を楽しむことが出来ます。
こちらの大きな東屋?の先に参道があります。
ある冬の夜、黒坂の麻とり場で女たちが怪談話に興じていた。話は盛り上がり、誰か幽霊滝へ行ってみてはということになった。そこで安本勝という女が、皆の取った麻をもらうかわりに行こうと言いだし、その行った証拠に賽銭箱を持って帰ってくることにした。
お勝は赤子を背負ったまま滝へ向かった。誰も通らない夜道を駈けて行った。そして目当ての賽銭箱を水明かりの中に見いだすと、手を伸ばした。
「おい、お勝さん」突然、滝から声がする。お勝は動きを止める。「おい、お勝さん」再び怒気をはらんだ声がした。しかし気丈なお勝は賽銭箱を掴むと、そのまま麻とり場まで駆け戻っていったのである。
戻ってきたお勝を、皆が称賛した。麻は全てお勝のものとなった。そしておぶった赤子を降ろそうとして、背中がぐっしょり濡れていることに気付いた。血まみれの赤子の着物が床に落ちた。赤子の首は、もぎ取られていた。……
現在でも、この怪談の舞台となった幽霊滝は存在する。県立公園の駐車場から、整備された遊歩道を500mほど行った奥に滝山神社がある。その脇に幽霊滝がある。正式な名称は竜王滝。ただし八雲の怪談に登場するあやかしについては「天狗」と言い伝えられている。そしてこの滝については“2歳にならない赤子をこの滝に連れてきてはいけない”という禁忌が存在したとも言われる。
「日本伝承大鑑大鑑」より抜粋 日本伝承大鑑 | 日本各地の伝承地を紹介 (japanmystery.com)
この時2021年7月時点では、土砂崩れの恐れがあるため滝まで行くことが出来なくなっていましたが、滝を堪能することは出来ました。とても気持ち良かったです。
以上、「小泉八雲の小説に出てくる幽霊瀧のある「瀧山神社」を参拝しました」でした。
ご覧になっていただき、ありがとうございました。。。