超絶ボクサー「井上尚弥」とは?
本日は、みなさんご存じの方も多いと思いますが、モンスター井上尚弥さんをご紹介したいと思います。日本ボクシング史上最強にして最高傑作と言われる、日本が誇るボクシングのスーパーチャンピオン「井上尚弥」さんを、さらに知っていただきたくご紹介したいと思います。今後、日本でこの人を超えるチャンピオンが出てくるのか?というくらいすごくワクワクする方です。
ご参考になれば幸いです。
生きる伝説「井上尚弥」とは?
井上尚弥さんは、1993年神奈川県に生まれます。小学校1年生の時、父の教えでボクシングを始め、中学の時に全国U-15大会で最優秀選手を受賞。高校1年生で、インターハイ・国体・選抜において3冠を達成。その後、高校生初のアマチュア7冠を達成します。ここまででも素晴らしいですよね。
そして2012年にロンドンオリンピック予選会も兼ねたアジア選手権に出場し決勝で惜しくも判定負け、銀メダルに終わり同年、大橋ジムに入門しプロ転向を発表します。この時の契約書の内容が「強い奴としか戦わない」。相手を選んで戦う方もいる中、しびれますよね。
プロデビューして4戦目で日本タイトルを、5戦目で東洋太平洋タイトルを、そして6戦目であっさりと世界タイトルを獲得しちゃいます。いずれも最速最短の記録です。といっても本人曰く、6戦目の世界タイトルマッチが一番きつい戦いだったと振り返っています。でもそれは相手の強さではなく井上尚弥さんのコンディションの問題だったようです。試合前にインフルエンザにかかるなど体調は最悪でプレッシャーのかかる、そんな中でもチャンピオン、最低でも王座を獲得するところが、その後の「モンスター」の凄さを物語っているようです。
その後の7戦目で王座を防衛しベルトを返上、階級を上げ8戦目でWBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエスに挑み2階級制覇達成。この8戦目に挑戦したチャンピオンがとても強い選手で、パンチで一度も倒れたことがなく、プロ・アマ通じて150戦超のキャリアがあり、世界チャンピオンを16連続防衛中というすごい対戦相手でしたが。異次元の強さを見せつけた井上尚弥さんは、チャンピオンから4度のダウンを奪い、2回KO勝ちで2階級制覇を達成します。相手陣営からグローブに何か仕込まれているとクレームをつけられるほどの強さを見せつけてくれました。
名チャンピオンを倒した井上尚弥さんは、その後、数々の強豪を倒し7度の防衛に成功します。そしてさらに階級を上げ、3階級制覇に向けベルトを返上し、2018年5月WBA世界バンタム級王者ジェイミー・マクドネルに挑み、1回TKO勝ちで圧倒的強さを見せ3階級制覇を達成します。ここで思い返してほしいのですが、階級を上げチャンピオンに挑む度、圧倒的強さで早い回に倒している事を。普通、強者同士の試合とは、フルラウンド戦い判定で勝つというパターンが普通なのです。3階級制覇も素晴らしいのですが、圧倒的に勝つ、ここが普通のチャンピオンと違う所です。
そしてこの試合に勝つことでWorld Boxing Super Seriesワールドボクシングスーパーシリーズへの参戦が決まります。略してWBSSですが、WBSSとは、まさに天下一武道会。各団体のチャンピオンや上位ランカーがトーナメントで戦いトップオブトップを決めるという夢のような戦いです。そのWBSSに出場した井上尚弥さんは、見事優勝を決めます。これがいかにすごい事か、お分かりになるでしょうか?とてつもないことなんです。
WBSS準決勝までは、圧倒的な強さで勝ち上がってきた井上尚弥さんですが、決勝では、これまた名チャンピオンの世界5階級制覇王者ノニト・ドネアと激突します。この試合で井上尚弥さんは、プロになって初めて右目をカットします。早い回でカットしてしまいかなりの苦戦、もしくは並のボクサーなら敗戦まで見えた展開でしたが、やはりモンスター普通のチャンピオンではありません。苦しい展開にも悲壮感などまるでなく、逆に試合を楽しむかのように、まさに柔剛織り交ぜた巧みな試合を展開し、あと一歩でKOとまで追い詰めます。結果、判定で勝利しWBSS優勝。そして名勝負となったこの試合は各紙で年間最高試合に選出されました。
この試合から二年半後にノニト・ドネアと再び激突し2ラウンドTKOで勝利して日本人初の世界3団体統一に加え、最も権威ある米専門誌「ザ・リング」のパウンドフォーパウンド(階級を超えた最強ランキング)1位という快挙を達成します。何ということでしょう。
2022年12月13日にはWBO世界バンタム級王者ポール・バトラーと対戦11回KOしボクシング史上9人目、バンタム級及びアジア人として初の4団体統一王者となりました。ブラボー。
2023年1月13日、保持していたWBAスーパー・WBC・IBF・WBO世界バンタム級王座の返上と、スーパーバンタム級転向を発表しました。
2023年7月25日、WBC・WBO世界スーパーバンタム級統一王者のスティーブン・フルトンに挑戦。井上尚弥さんが8回TKO勝ち、WBC・WBO世界スーパーバンタム級王座を獲得し、4階級制覇を達成しました。
偉業を達成し、生きる伝説となった井上尚弥さんですが、ここで終わりではありません。ここからがまたスタートなのです。彼は、次なる目標「スーパーバンタム級での4団体統一」を目指し日々トレーニングに励んでいかれる事でしょう。
メンタルがとても強く、人間性も素晴らしい井上尚弥さんのワクワクドキドキな試合が楽しみで仕方ありません。次の試合が待ち遠しいですね。
「井上尚弥」戦績
この戦績を見ていただくと分かるように初期の3試合以外は、すべてタイトルマッチです。
プロボクシング戦歴:25戦 25勝 (22KO) 無敗 (2023年7月現在)
2012/10/02 ○4RKO クリソン・オマヤオ(比)
2013/01/05 ○1RKO ガオフラチャーン・チューワッタナ(タイ)
2013/04/16 ○10RTKO 佐野 友樹(松田)
2013/08/25 ○10R判定 田口 良一(ワタナベ) 日本ライトフライ級王座獲得
2013/12/06 ○5RTKO ヘルソン・マンシオ(比)東洋太平洋ライトフライ級王座獲得
2014/04/06 ○6RTKO アドリアン・エルナンデス(メキシコ)WBC世界ライトフライ級王座獲得
2014/09/05 ○11RTKO サマートレック・ゴーキャットジム(タイ)王座防衛①
2014/12/30 ○2RKO オマール・ナルバエス(亜)WBO世界スーパーフライ級王座獲得、2階級制覇
2015/12/29 ○2RTKO ワルリト・パレナス(比)WBO王座防衛①
2016/05/08 ○12R判定 ダビド・カルモナ(メキシコ)WBO王座防衛②
2016/09/04 ○10RKO ペッチバンボーン・ゴーキャットジム(タイ)WBO王座防衛③
2016/12/30 〇6RTKO 河野 公平(ワタナベ)WBO王座防衛④
2017/05/21 ○3RKO リカルド・ロドリゲス(米)WBO王座防衛⑤
2017/09/09 ○6R棄権 アントニオ・ニエベス(米)WBO王座防衛⑥
2017/12/30 ○3RTKO ヨアン・ボワイヨ(仏)WBO王座防衛⑦
2018/05/25 ○1RTKO ジェイミー・マクドネル(英)WBA世界バンタム級王座獲得、3階級制覇
2018/10/07 ○1RKO フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)WBA王座防衛①
2019/05/18 ○2RKO エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)WBA王座防衛②、IBF世界バンタム級王座獲得
2019/11/07 ○12R判定 ノニト・ドネア(フィリピン)WBA王座防衛③、WBA世界バンタム級スーパー王座獲得、IBF王座防衛①、WBSSバンタム級優勝
2020/10/31 〇7RKO ジェイソン・モロニ―(オーストラリア)WBAスーパー防衛4・IBF防衛2
2021/06/19 〇3RTKO マイケル・ダスマリナス(フィリピン)WBAスーパー防衛5・IBF防衛3
2021/12/14 〇8RTKO アラン・ディパエン(タイ)WBA防衛6・IBF防衛4
2022/06/07 〇2RTKO ノニト・ドネア(フィリピン)WBAスーパー・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦WBA防衛7・WBC獲得・IBF防衛5
2022/12/13 〇11RKO ポール・バトラー(イギリス)WBA防衛8・WBC防衛1・IBF防衛6・WBO獲得 バンタム級4団体統一
2023/07/25 〇8RTKO スティーブン・フルトン(アメリカ)WBC・WBO世界スーパーバンタム級王座獲得 4階級制覇
以上、超絶ボクサー「井上尚弥」とは?でした。
ご参考になれば幸いです。
ご覧になっていただき、ありがとうございました。。。
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